NFTとメタバースは同時に語られることが多いですが、一体どのような関係性があるのでしょうか。
この記事ではNFTって何?メタバースとの関係は?等を具体サービスを交えながら説明していきます。
- メタバースは仮想世界、NFTはその仮想世界での所有権を証明するもの
- この関係が成り立つとメタバース上でNFTを利用・販売ができるようになる
- NFTや仮想通貨を扱うメタバースゲームはThe SandboxやDecentraland
この記事では以下の本の内容を参考にさせていただいています。
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メタバースとは
メタバースとは英語の「超(meta)」と「宇宙(universe)」を組み合わせた造語で、インターネット上の仮想空間のことを指します。
この仮想空間は私達が住んでいる現実社会と同等の「社会」がもう一つできて、現実世界と同様に交流することができるのが特徴です。
例えば土地という概念もあってアパレルショップが店舗を構えていて、そこで自分の分身であるアバターの洋服を購入するなどができます。
NFTとは
NFTとはNon-Fungible Tokenの略で、日本語で直訳すると「非代替性トークン」となります。
- 非代替性=他では代替できない(唯一無二の)
- トークン=証明書
ということからNFTを簡単に言うと唯一無二の証明書となります。(例えるなら実印のハンコ)
この唯一無二の証明書をデジタルデータに付与することで、従来では複製可能だったデジタルデータを唯一無二ものとして証明することが可能となったのです。
そうなんです!
このデジタルデータの所有権という概念を作ったNFTの登場は無形資産のイノベーションと呼ばれているくらいの大きなことなのです!
すごいのは現実の物理アイテムのように所有権が発生したことで、デジタルデータに価値が付き始めたという点です。
これからもう少し詳しく説明していきます。
NFTでデジタルデータを所有することができる
まずデジタルデータの所有権ってなんぞやですが、現実世界でも、所有権を証明するものってありますよね?
例えば不動産の土地を所有している権利書なんかはそれにあたります。
この権利書がないと全然関係のない人間が「ここは俺の土地だ~!」と言って住み着くことだってできるようになってしまいます。
そうならないように権利書がある訳ですね~。
でもデジタルの世界ではこの権利書が現行ないため、アーティストが作ったキャラクターをどこぞの誰かがキャプチャでコピーして、さも自分で作ったかのように勝手に使えちゃう無法地帯になっている訳です。
これらは著作権などの法律に触れているのですが、皆がやってるからよほどのことがないと逮捕されません。
なのでこれらを完全に取り締まるには、法律というよりも技術面で改革を進めないといけないのですが、それを可能にするのがNFTです!
デジタルデータを所有すると価値が生まれる
更に言うと、所有の概念が生まれると希少性の担保ができるようになりますよね?(これは「私だけが持っているものだ」ということが証明できるようになります。)
これはメタバースに限らずですが、物の価値は需要と供給のバランスによって増減しますので、希少性が高い(つまり需要>供給)と物の価値はあがります。
有限だからこそ価値があるという訳です。
供給をコントロールできるのは分かるけど、需要はそもそもあるのか?という点はこれからの流れを見ていかないと分からないところがあります。
TwitterのCEOが約3億円でサービス初ツイートを販売できたそうですが、私も含めてまだこの価値を理解できる方は少ないでしょう。
しかし自分の好きな歌手が今のように誰でも好きなだけダウンロード可能!という世界ではなく限定100曲だけダウンロードできますよ、と販売されたらちょっと欲しかったりしませんか?^^
このようにNFTという証明書により、デジタルデータを所有することで希少性が担保され、価値が生まれてきた。
というのがNFT界隈が騒いでいる理由です!
NFTは例えばどういうジャンル?
すべてのものが対象と言っても過言ではないのですが、現在NFTと親和性の高いと言われているものは例えば以下のジャンルがあります。
- アート
- スポーツ
- ファッション
- 音楽
- トレーディングカード
例えばアートで言うと西野亮廣の「みにくいマルコ」のNFTが、オークションにて約14.2ETH(約400万円)で落札されました。(PR Times)
マンガの一コマをNFT化して販売をされていたようですね!
以下の記事でNFTの販売サイトをまとめているので、どんなNFTがあるのかぜひ覗いてみてください
メタバースとNFTの関係
メタバースとNFTの関係を一言でいうと、メタバースは仮想世界、NFTはその仮想世界での所有権を証明するものという関係性です。
もう本当にザックリいうと現実世界とハンコ(証明するもの)みたいなものです。
この関係が成り立つと、現実世界とほぼ同等の経済活動がメタバースでできるようになります。
例えば現実世界で所有している物をブックオフやメルカリで販売しているのと同じように、メタバース上でNFTアイテムやアバターを販売できるようになります。
今後は互換性の問題を解決したオープンメタバースが生まれれば、NFTはメタバースのアプリケーションを超えて利用(使用・販売など)することができるようになります。
オープンメタバースとは
オープンメタバースとは、メタバース同士が相互に接続された状態のことを指しています。
例えば「あつまれどうぶつの森」と「フォートナイト」の世界が繋がっている状態で、フォートナイトに出てくる屈強な男がフォートナイトを呼び出し、あつ森で可愛いお家を建てることができる状態w
現存するメタバースの殆どではメタバース間の互換性はなく、それぞれのサービス内で世界は閉じられています(この状態をクローズドメタバースと呼ぶ)
クローズドメタバースの場合では、例えばナイキのスニーカーのNFTを購入しても互換性のあるメタバース上でしかそれを履けない。ということになります。
NFTや仮想通貨を扱うメタバースゲーム例
NFTや仮想通貨が使えるメタバースはアイテムや仮想の不動産を売ったり買ったりできるので、かなり現実世界に近くなってきます。
ここではNFTや仮想通貨が使える2つのメタバースサービスを紹介します。
The Sandbox(ザ・サンドボックス)
企業 | PIXOWL INC.(海外) |
---|---|
公式HP | https://www.sandbox.game/jp/ |
料金 | 基本は無料 ※一部有料サービスあり |
対応機種 | パソコン、スマホ。 ※詳しくは公式HPを! |
特徴 | 中田敦彦さんのYoutube大学でも紹介されたこのサービス。今一番メタバースの概念に近いサービスだと言われています。 その理由は、既にこのプラットフォーム内に存在する土地の売買をしているところ!(暗号資産イーサリアム(ETH)で1万以上のLAND(仮想空間内の土地)を販売済)今後は仮想不動産大家や仮想建築士などが出てくる時代になります。 |
サンドボックスではボクセルと呼ばれる立方体を組み合わせて様々なアイテムやキャラクターを作ることができ、ゲームの中で使用したり販売したりできます。
またゲーム自体も作ってメタバース内に配置することができるので、できることは非常に幅広くリリースが楽しみなサービスです。
ゲーム内ではSANDと呼ばれる仮想通貨が使われていたり、「THE SANDBOX(ショップ)でNFTが販売されていたりします。
Decentraland(ディセントラランド)
企業 | 非営利団体 Decentraland Foundation(海外) |
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公式HP | https://decentraland.org/ |
料金 | 基本は無料 ※一部有料サービスあり |
対応機種 | SteamVR、パソコンなど。 ※詳しくは公式HPを! |
特徴 | 仮想空間での土地購入の世界最大規模でありサンドボックスを超えているサービスです。 会員登録もんあく「ゲスト」として遊ぶこともできるので気軽にメタバースの世界を味わえるのが特徴です。 |
2021年11月にカリブ海にある島国バルバドスがディセラントランド上にバーチャル大使館の設立計画を発表したり、「メタトーキョー」が購入した土地にミュージアムを建設したりと話題を集めています。
NFTを扱わないメタバース例
例えば「Cluster」や「XRワールド」など日本企業が出しているサービスでは殆どNFTは扱えません。
各企業ごとに様々な理由があると思いますが、NFTのイノベーションのスピードが早すぎて、法律や会計面で不明瞭、そしてこの業界の技術者がいない等の課題があるようです。
先に説明したオープンメタバース&NFTが整備されてくると、少しずつNFTを扱う企業も増えてくるでしょう。
他のメタバースプラットフォームについても知りたいという方は以下の記事をご覧ください。